キジ撃ち


 冬の山で零度を遙かに下回る気温のもと、定期的に襲ってくる生理現象は厄介この上ない。といっても我慢し続けるわけにもいかず、酷寒冷風の中、尻を外気にさらすことになる。

 「急に催したOはプラブーツを履きヤッケのフードを被り、ロールペーパーをもって重装備。風雪にスカトロジーの権威は短期集中決戦型で早い。思い切り引きつけて直前に相手をかわす、ラグビーのパスにも似た極意をマスターしている。 」

 とは某氏が会報に書いた自分のキジ撃ちの様子である。

 天幕の周りとはいえ危険がないわけではない。しっかりと行動用の服装を整え、完全防備でキジ撃ちに臨むことが必要である。場所によってはアイゼンが必要であったり、更にビレイしてもらう必要のある場合さえある。何でもないと思えるような場所でもピッケルくらいは持って行った方がいいだろう。

 みんながシュラフに入ってから、撤収後の出発間際などにキジを撃ちに出かけるのは非常に迷惑であるので、時機をよく見計らってすませておこう。

 キジ場ははっきり決めること。撃ってからしばらくすれば凍ってしまい、踏んでしまってもあまり害はないが、凍る前に触れてしまうと非常に気分が悪い。小キジにしても同様である。余裕があれば防風した憚りを建設すると快適である。
 水用の雪をとる場所から十分に離れた場所に定めること。いわなくてもわかると思うが水に排泄物が混ざることはうれしくないと思う。

 男性の小キジの場合、風向はよく考えないとヤッケが小便まみれになるので気をつけよう。

 スコップの上に雪を盛ってその上にして放り投げるという高等技術もあるが、失敗するとスコップにキジがついて大変なことになるのでやらないように。

 夜間や早朝に行うことが多いが、その時間帯はテントの中にいることが多いのでキジ撃ちに出るとその風景のすばらしさに感動することが多い。吹雪の時は本当につらい。