テルモスとは魔法瓶のこと。山でしかこの呼び方はしないのである。実態は同じもの。
その昔国産の魔法瓶は性能が今ひとつで大きく重かった。当時冬山で行動中に温かい飲み物を飲むためには国産のものでは性能不足であった。
冬山でも常に温かい飲み物を供給できるのは独逸テルモス(サーモス)社製の魔法瓶に限られたもので、高価ではあったがそれを使用した。日常使うものとは一線を画した貴重品として扱ったのでその名残で、THERMOSをローマ字読み(ドイツ語読み)した「テルモス」という呼称が使われているのではないか。
初期の頃は内瓶がガラス製で衝撃に弱く、取り扱いに精密機器並みの配慮を要したものである。大学の山岳部の部室には振るとがらがら音がするテルモスの屍が鎮座ましましていた。
現在は高性能のものが安く手に入る時代で、サーモス社製のもの以外でもテルモスと呼んでいる。また、技術の進歩は小型化も促進し、昔のものと今のものとでは大きさがひどく違う(最近のものの方が小さい)。
実際に持って行く時にはあまり大きなものは携帯に不便なので500cc位のものを何人かに1本くらいの割合で持参する。
よくハイキングなどにも持って行くが、中高年の方々はコンロ持参でお茶を沸かしている。沸くのを待っている間寒いのでテルモスの方がいいと思う。
コンロを使うことを楽しんでいるのであれば別にそれはそれでいいのだが。ガスコンロを使うくらいなら、折角なのだからラジウスとかスベア123とか味のある道具を使った方が楽しいと思う。
朝、行動用の飲み物を作り、テルモスに入れるわけだが、いかにテルモスといえども一晩おいておけば内部も当然冷える。ふたなどを開けておこうものならば内部も零下に冷え込んでいる。ここに温かい飲み物をいれても冷えている分温度が下がってしまい、行動中に高温を保てる時間が短くなる。使う前には必ず沸騰した湯を入れて暖めて使うように。(暖めるのに使った湯は当然コッヘルに戻して暖め直して使う。)